”ソーラー ランタン 屋外” を買って見ました。日中にソーラパネルで充電。暗くなればライトが点灯するタイプの機器です。
バラして見ると
到着そうそう使うこと無くすぐにバラして見ました。
非常に簡単な回路でした。キーパーツは、YX805F というバッテリーコントローラ。googleで ”YX805F spec”と検索すると ここが見つかります。それを頼りにこの製品の回路を確認すると、
- ソーラパネルが発電した電力をバッテリー(1.25V)に充電
- ソーラパネルが発電しない時(多分夜を想定)LEDに電流を流す
- LEDに流す電流はコイルの値で設定。コイルが52uHだったので約52mA
アマゾンのコメント欄で多かったのが ”点灯時間が短い”。 今回はこれを改善しながらソーラーシステムの勉強をして行きたいと思います。
ソーラパネルが小さいのか?
この製品のバッテリーは ”600mAh”。LEDに流す電流が52mAとするとバッテリーが満タンなら10時間以上LEDが点灯する計算になります。暗くなってから10時間点灯するなら点灯時間として十分と思いますが、点灯時間が短いというコメントが多いのはソーラパネルの発電量が少ないという意味でしょうか。
付属のソーラパネルの大きさは約4cm角。その他の情報は無く、見た目だけの判断ですがこの大きさでは多くの発電量は望めない様な気がします。
パネルのサイズを変更するとしてそのパネルを直接この機器に接続して良いのか。分からない点が多いので、今回は電球のみを使用しソーラパネルとバッテリーは別の製品を使用する事にしました。
昔買ったこれを使います
以前ソーラー充電の出来るモバイルバッテリーを買いました。日に当てていれば充電出来のは便利と思って買ったのですがほとんど使用した事は無く存在を忘れていました。
このバッテリー容量は2000mAh。今回のLEDは52mAなので400時間近く点灯出来る計算になります。こんな大容量のバッテリーは必要無いのですが、ソーラパネルが付いて元々付いていたバッテリーの置き換えに十分な製品です。
LED駆動回路の製作
このバッテリーからはUSBポートを使って電力を取り出します。なので電圧は5Vとなります。LEDライトは1.25Vで駆動していました。電圧を合わせるのは面倒なのでライトに流す電流を制御する事にしました。
NJW4616はLEDはドライバーです。詳細は ここを 参照して下さい。この回路でNJW4616の3番ピンに10Ωを接続するとLEDに約20mA流れます。20mAでそこそこ明るかったの良しとしています。夜間のみ点灯する様にCdSを使用しています。
この状態で試して見ると最初はライトが点灯するのですが数分で消灯してしまう事が分かりました。元々スマホの充電器で充電器に取って流す電流が少ないと言うことは充電相手の充電が完了した事を意味し充電を終了するつまり電流を切ってしまう為と思われます。そこでUSBポートから電源を取るのを止めて、バッテリー(内部の電池)から直接電源を取る事にしました。
モバイルバッテリーを分解して見ると、中には制御用の基板とバッテリー(3.7V)が入っていました。内部のバッテリーは3.7Vでした。内部で昇圧している様です。
内部のバッテリーから直接電源を取ると今度は消灯せずにずっと点灯してくれます。ただこの方法、内部バッテリーから直接電源を取っているのでバッテリーを使い切ってしまってバッテリーの寿命を短くする可能性が有りますが、バッテリーの容量とライトの消費電力から考えて使い切る事は考え難く、かつ日中はソーラパネルから充電しているのでほとんど0になる事はと思います。
最終的に使い勝手を考えて以下の様に3構成としました。
- ライト部:
- LEDの駆動回路はライトの中に設置
- パネル部:
- 4枚のソーラパネルを分解しアクリルケースにまとめました。
- 本体から離したので日が良く当たる場所に置く事が出来ます。
- 本体部:
- 電池とバッテリーの充電と放電を管理する回路
- ソーラパネルからは充電。ライトに3.7Vの電源を送ります。
本体とライト、パネルは2芯のケーブルと専用のコネクターで接続しました。
取り付け
下記の様に配線しました。
- 玄関のアーチにランタンを吊るし
- ソーラパネルは屋根の上に
- 充電器本体は屋根のしたの軒下に
昼間に配線したのですが、配線が完了すると天気が良かったのでソーラパネルから充電していました。
夜になるとちゃんと点灯しました。
上手く動いたので今後は耐久性を確認して行く予定です。